大樹への思い。

昨年の9月ごろ、大樹から

 

弘前に行って独立することを考えてる

 

と告げられた。

 

一瞬、理解ができなかった。

 

そうかー、大樹今いなくなったら大変だなあ。

そうかー。

そんな言葉しかかけられなかった。

 

そういうこともあるんだな。

経営とはこうも色々あるんだな。

孤独な仕事だ。

 

 

経営者としてあらゆるワーストケースを考えるようにしている。

いざ、それが起きてからでは対応が遅れるし、

精神的な健康状態が保てない。

 

大樹が退職する、自分から離れて行くこと想定したことがある。

自分からしたら最も良くないことが故に、

そうなった時のことは考えて頭で練習したことがある。

強がるなら想定内だ。

 

とはいっても、しばらくは気持ちが乗らなかったな。

思えば大樹とは6年以上会社を二人三脚で進めてきた。

嫁との付き合いよりよっぽど長い。

自分のことを誰よりも知ってるのは大樹だろう。

 

大樹の給与は初めの1年間5万円だった。

俺の給与が10万だったから大樹は5万という謎のロジックを

なんとかしますと二つ返事で飲んでくれた。

毎週末、実家から大量に食材を持って帰ってきてたな。

同世代の飲み会で給与の話になった時は辛い思いをしてきたろうな。

そんなことを思い返しながら、まだ俺は何にも恩返しできてないな。

それが悔しいし、悲しい。

 

 

辛いな。

大樹が辞めたら社員も半分は辞めて行くだろうな。

それも辛いな。

 

でも、応援しよう。

ここまで支えてもらったからには大樹の人生を応援しよう。

そうする責任がある。そうしたい。

俺1人では絶対ここまで来れなかった。

みんなに出会えたのも全ては大樹のおかげだ。

社外の人からFULLCOMMISSIONは大樹の会社だよねと言われることがある。

本当にその通りだと思うし、ある意味ではすごく嬉しい言葉だ。

 

辛いけど、どんな時でも前を向く。

そうだ俺の強みは前を向けることだ。

それだけで生きてきた。

前を向こう。何としても立て直そう。

そう言い聞かせながら毎日を過ごした。

 

 

それから何回か大樹と少しづつ話をする機会を作った。

2人ではなく、誰かを入れて3人で。

えみさんと、長谷川さんと、東田さんと。

 

実はここ数年俺と大樹はミーティング以外で

あらたまって会話することはほぼほぼなかった。

俺たちの関係はなんとも言えない関係で、

長年連れ添った夫婦とか、漫才コンビがプライベートで全然話さないとか

その類に似ているのかもしれない。

経営者失格だ。

勝手に阿吽の呼吸だと思っていた。

 

 

昨日、東田さんと大樹と3人で飯を食った。

大樹から今は辞める選択肢はないと言ってくれた。

 

ここ数ヶ月で何があったか詳しい大樹の心中は自分が書くことではない。

平たく言えば、俺の感謝を伝える能力が低すぎたということだろう。

猛省している。

 

 

嬉しい。

また大樹と一緒に走れるのが本当に嬉しい。

これまで一緒にやってきてくれたことにも

これからも頑張ると決めてくれたことにも感謝している。

大樹が隣にいてくれる安心感は本当に何にも代えがたい。

その決意に全速力で走るという行動で応えたい。

 

何を隠そう俺の尊敬する10人の中に、

高橋大樹の名前がある。

坂本龍馬、孫正義、孫子、ジェフベゾス、、そうそうたるメンバーの中に高橋大樹がいる。すごいな大樹。

 

 

本田宗一郎の参謀に藤沢武夫という人がいたらしい。

本田宗一郎は有名だが本当のキーマンは藤沢武夫だ。

ただの町工場だった本田技研を世界のHondaに変えたのは、

藤沢武夫が本田宗一郎の言っていることを翻訳しみんなに伝え、

時には厳しく時には優しく現場でみんなと一緒に走ったからと言われている。

 

社長1人では何もできない。

大樹と出会ってから会社は30倍になった。

もう30倍頑張ろう。

 

本田宗一郎を引退させたのも藤沢武夫らしい。

大樹と一緒にいつまでやるのかわからない。

ただ俺のことを一番よく知る大樹に

山さん、もう俺たちの時代じゃないよ。

と引導を渡される日を夢見てまた明日から全速力疾走したい。